研究期間内に実施した研究は,(1)立腰姿勢が学習場面での集中や規範意識に及ぼす影響の検討,(2)マインドフルネス(意図的に,今この瞬間に,価値判断をすることなく注意を向けること)と立腰姿勢が学習場面の気分に及ぼす影響の検討に大別される。(1)について,立腰椅子(良い姿勢を補助する椅子)で大学の授業を受けると,通常椅子で授業を受ける際に比べて,授業が楽しく,あっという間に終わると感じ,私語に対する規範意識が高いことが明らかになった。(2)について,立腰椅子でマインドフルネス瞑想を実施すると,通常椅子で瞑想を実施する場合に比べて,イライラは低く,やる気や集中力が高い傾向にあることが示唆された。
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