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2020 年度 実施状況報告書

ペリネイタル・ロスによる心理的問題の実態調査と支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K13933
研究機関新潟大学

研究代表者

田中 恒彦  新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (60589084)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワードペリネイタルロス / 悲嘆反応 / 遠隔心理支援
研究実績の概要

本研究の目的はペリネイタル・ロスのケアに関する前向き調査を含めた精度の高い実態調査を行いペリネイタルロス当事者とその関係者に対する心理的支援法のニーズを確認することである。また、行った調査の結果や海外の支援プログラムをもとに本邦における標準的な本人と関係者に対する支援プログラムを作成し効果を確認することである。本年度は,ウェブフォーマットによる調査と,事例研究,研究資料の翻訳・公開を行った。
1.ウェブフォーマットによる調査:昨年度に実施した調査をもとに研究協力者とともにブラッシュアップを行った。ペリネイタル・ロスによる悲嘆を評価する方法を開発する必要性が明らかになった。2.ペリネイタル・ロスによる悲嘆尺度の開発:ペリネイタル・ロスによって引き起こる悲嘆反応を評価するための尺度の開発を開始した。Perinatal Bereavement Grief Scale(2002),The Perinatal Grief Scale(1988)など,海外で作成された既存の尺度について原著者と意見交換をしながら尺度開発のための情報収集を行った。3.遠隔による面接調査,心理支援のためのガイドライン翻訳:今後COVID-19による接触制限が継続することを想定し,海外の遠隔心理支援についてのガイドラインを翻訳し,公表した。本研究においても,対面による心理支援のみでなく,遠隔心理支援を実施することも念頭に計画を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症流行により研究計画を変更したこと,新たな研究協力者をお願いし,研究体制を再構築せざるをえなかったことなどから進捗が遅れている。
当初予定していた早期の心理支援プログラムの実施は見送り,まずはペリネイタル・ロスによる悲嘆の尺度開発と悲嘆反応の遷延に影響を及ぼす因子の検証を行うこととする

今後の研究の推進方策

新潟県内の基幹病院と助産師会に依頼し、聞き取り調査を行うための対策を図る予定である。それによりデータ収集を進めていく。
遠隔心理支援の方法についてチームで翻訳を行い日本心理学会,日本認知・行動療法学会のウェブページにて公開した。今後,ペリネイタル・ロス当事者に対して実施できる体制に整えていく。このことにより,調査対象者との物理的距離の影響を受けずに,調査・支援が行うことができるようになると考えている。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していたオーストラリアへでの研修が実施できなくなったことに併せて,対面による調査が困難になったことから未使用額が生じた。
今年度,大規模インターネット調査を複数回予定しており,その費用と,論文投稿,オープンアクセスのための費用として使用予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 遠隔心理支援を行う上で 押さえておきたい事項2020

    • 著者名/発表者名
      田中恒彦
    • 学会等名
      認知行動療法を学ぶ会主催「心の仕事のオンライン化を考える」
    • 招待講演
  • [図書] 遠隔心理支援スキルガイドー遠隔心理支援のガイドラインの要点ー2020

    • 著者名/発表者名
      田中恒彦
    • 総ページ数
      192
    • 出版者
      誠信書房
  • [備考] 遠隔心理支援を行う上で 押さえておきたい事項

    • URL

      https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/236359/0506ce6a36726c82971d80c5ea627606?frame_id=724290

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公開日: 2021-12-27  

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