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2019 年度 実施状況報告書

高齢者介護施設職員に対する神経心理学的知識の教育プログラムの開発と効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 17K13943
研究機関大阪大学

研究代表者

大庭 輝  大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (60783412)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード介護職員 / 神経心理学 / 認知症 / 知識
研究実績の概要

前年度に行った認知症に関する知識とその関連要因に関するデータ解析を進め、日本認知症ケア学会で発表した。その後、論文にまとめ、日本認知症ケア学会誌に投稿し採択された。本研究は認知症に関する知識の関連要因として、学習状況と行動・心理症状への自信の重要性を明らかにし、高齢者福祉現場における学習法について提言を行ったことに意義がある。
教育プログラムに関しては、当初は郵送を用いたやり取りによる通信教育形式を想定していたが、実際の運用にかかわるコストについてあらためて検討したところ、社会実装において教材の郵送や採点を行う人的・経済的コストが大きくなることが懸念された。そこで、実用化にあたってのコストを削減するために、オンライン学習版の開発に着手している。オンライン化によるメリットとしては、運用コストの削減に加え、テキストを読むことによる学習に加え、確認テストを繰り返し実施できることから、知識の定着率が高まることが期待される。また、スマートフォンなどを用いて閲覧することができるため、業務の休憩中や通勤の合間に利用しやすく、実用性が高いと考えられる。また、大阪府下の社会福祉法人からヒアリングを行ったところ、eラーニング形式による研修に着目しているとの話が得られた。一方で、既に教材として提供されているサービスは介助に関する知識や技術に関するものが中心であり、本研究のような認知症におけるさまざまな問題の背景にある神経心理学に着目したものはないため、本プログラムの独自性を確認することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

教育プログラムをオンライン化する作業に時間がかかり、効果検証が遅れている。また、新型コロナウイルスの流行により施設からの研究協力の調整が難しくなっている。

今後の研究の推進方策

社会の状況を鑑みながら、プログラムの実用性や効果について検証する。

次年度使用額が生じた理由

プログラムの効果検証が遅れているため、協力者に対する人件費及び成果発表に係る費用として使用する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 介護職員の認知症に関する知識の獲得に関連する学習形態 -心理的特性との交互作用を踏まえた検討―2020

    • 著者名/発表者名
      大庭輝・宮裕昭・成本迅
    • 雑誌名

      日本認知症ケア学会誌

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 研究者と実践家の協働をはじめるために:研究計画の立案、研究助成の申請、学会発表の仕方2019

    • 著者名/発表者名
      山中克夫・大庭輝・野口代
    • 雑誌名

      高齢者のケアと行動科学

      巻: 24 ページ: 2-12

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 介護職員の認知症に関する知識と継続学習2019

    • 著者名/発表者名
      大庭輝・宮裕昭・成本迅
    • 学会等名
      第20回日本認知症ケア学会大会
  • [学会発表] 認知症の原因疾患と共同生活 -原因疾患別ケアと共同生活の相互を実現可能にするために-2019

    • 著者名/発表者名
      山下明子・米田謙一・中谷真理・大西雅彦・大庭輝・佐藤眞一
    • 学会等名
      日本老年行動科学会第22回大阪大会

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公開日: 2021-01-27  

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