• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

物体認識プロセスにおける視覚的注意の抑制機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K13960
研究機関山形大学

研究代表者

大杉 尚之  山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (90790973)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード視覚的注意 / 抑制
研究実績の概要

本研究では注意の抑制現象を実験的に作り出すパラダイムを用いて,注意が極端に少ない位置を作り出し,その位置に提示された刺激の認識プロセスについて検
討した。

今年度はコロナ状況下となり対面での実験を行うことが困難となった。そのため,オンライン実験に移行すべく環境構築を行なった。オンライン実験による環境は,これまでのように厳密な刺激統制を行うことは困難であるが,その一方で多様な参加者を募集し,現象の再現性や個人差を検討することが可能となる。そこで,当初予定していた心理物理実験を中心とした研究パラダイムから,ブラウザベースの行動計測実験を中心としたパラダイムに切り替えることで,本研究計画の目的達成を目指す。具体的には,昨年度に,視覚探索課題において半数の妨害刺激を先に提示し,残り半数とターゲットを追加提示するという探索課題(分割提示課題)で発見した分割提示コスト効果が頑健に生じる現象であるかを確認するためオンライン実験を行う。また,注意の抑制現象は,複数の注意現象が加算的に作用することが報告されており,現象の生起に刺激属性や参加者の個人差の影響が示されている(e.g., Osugi et al., 2016; Jiang et al., 2003)。そこで,より多様な参加者からデータを収集可能なオンライン実験下で,効果の再検証を行う。

また,昨年度に,APCV(The 15th Asia-Pacific Conference on Vision)2019と日本基礎心理学会第38会大会で発表した時間的な分節による干渉効果(分割提示コスト効果)については現在は国際誌に投稿すべく準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

今年度は,対面実験環境からオンライン実験環境に切り替えるために多くの時間を費やした。今年度はオンライン実験環境を利用しながら,現象の再現性と個人差を検討する実験を行なっていく。

今後の研究の推進方策

今年度は成果を国際誌に投稿するとともに,オンライン実験で現象の検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスによる感染拡大を防ぐために対面実験が実施できなかったため

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] GUIベースのweb実験作成ツール(lab.js)の紹介と実践.2021

    • 著者名/発表者名
      大杉尚之・小林正法
    • 雑誌名

      認知心理学研究

      巻: 19 ページ: 1-15

    • DOI

      10.5265/jcogpsy.19.1

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] オンライン実験・調査への参加・作成を介した心理教育2021

    • 著者名/発表者名
      小林正法・大杉尚之
    • 雑誌名

      映像情報メディア学会誌

      巻: - ページ: -

  • [学会発表] ブラウザ完結型でGUIベースの心理学実験環境の提案2020

    • 著者名/発表者名
      大杉尚之
    • 学会等名
      日本認知心理学会研究法研究部会 特別企画, 「パンデミック下における心理学研究法」
  • [学会発表] 「lab.js」による文系フレンドリーなプログラミング学習環境の構築2020

    • 著者名/発表者名
      大杉尚之
    • 学会等名
      日本基礎心理学会第39回大会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi