研究課題/領域番号 |
17K13974
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
尹 得霞 東北大学, 教育情報学研究部, 助教 (40756053)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 文化観 / 学習モデル / 社会体験 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本語学習者が実社会での他者との関わりを通して如何にことばの知識と活用力を学んでいくのか、学びの場の自己創出の視点からその詳細を分析し、新たな学びモデルを構築・提言することにある。現在、ことばの学習に関する研究は、教室内外での他者との関係性構築に焦点が当てられている。しかしそこでは実用性のあることばの活用力習得に関し、十分に解明されないまま単なる知識や道具としてのことばが強調される問題が存在している。実社会の学習体験を「学びの場」と捉え、学習者自身が日常的社会体験の中で自ら学びをデザインし構築するという本研究による「学びの場の自己創出」の視点からの考究は未だ例がない。そこで本研究では、多様な実社会における日本語学習者を対象とし、社会文化的体験を意図的に自ら学びの場として再構築する過程を横断的かつ縦断的質的に分析を行い、新たな学びモデルを構築し、学習方略を提言する。 平成29年度は、エキスパート初修外国語教師を対象とした熟達過程における文化観の形成による相乗効果の検討に、 以下の項目について実施した。 (1)エキスパートの東北大学の初修外国語教員の授業参観を行った。 (2)履修学生の「エキスパート教員の教員観」について、アンケート調査を行った。 日本語教師学会第19回大会において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査対象者であるビジネス領域と芸術領域の熟達者の調査への協力日程の都合上、 インタビュー調査が今年度の上半期に行うことで日程調整が進んでいる。日程的には, 当初予定していた計画からはやや遅れが生じている。しかしながら,インタビュー は深い内容のデータ収集ができており,分析をする上で支障はない。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に実施したインタビュー調査計画の理論的枠組みに基づき,調査項目及び 方法論を引き続き調査の具体的内容に落とし込み,ビジネス領域と芸術領域の調査 を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定した調査対象者との調査日程調整から,当初計画よりも実際の調査回数がやや 少なかったため,当初計画の調査打ち合わせ旅費の金額との差額が生じた。今年度は 調査旅費と成果発表のための経費として使用する計画である。
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