研究課題/領域番号 |
17K13978
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
竹川 慎哉 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (30513311)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 教育内容の政治的中立性 / 社会的正義 / カナダ・オンタリオ州 / 知識構築 |
研究実績の概要 |
2017年度は、カナダ・オンタリオ州における現地調査を通して、教育内容の政治的中立性を担保する教育内容決定システムおよび学校の教育課程づくりの事例分析を行った。2018年度は、これらの分析をさらに精緻化するため、オンタリオ州の学校における教育課程編成を支える理論枠組みの検討を行った。具体的には、トロント大学オンタリオ教育研究所(Ontario Institute for Studies in Education of University of Toronto)のカール・ベライター(Bereiter, C.)とマーレーン・スカーダマリア(Scardamaria, M.)によって理論的に提唱され、同研究所附属の実験学校(The Laboratory School at the Dr. Eric Jackman Institute of Child Study)において実践開発が進められてきた「知識構築(Knowledge Building)」という基本枠組みを検討した。この成果については、編者となった学力保障に関する国際比較研究をテーマとする書籍に論文を掲載した。 また、教職課程向けテキストに本研究課題と関わる教育内容の政治性の問題について、研究成果を踏まえた論考を発表することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2017年度のカナダ調査と資料分析を踏まえた論文を自らの編著書として刊行することとなった。また、教職向けテキストに執筆した内容にも本研究の成果(教育内容の政治性)について、最新の知見を提起することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度に実施予定であったオーストラリア調査を行う。その上でカナダとオーストラリアの比較分析から、教育内容の政治的中立性を担保するシステムを構築・運用する上での論点と課題を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度に予定していたオーストラリア調査が実施できなかったため次年度使用額が生じた。2019年度は、この調査を実施する。
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