研究課題/領域番号 |
17K13994
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
原 未来 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (90760603)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 若者支援 / ひきこもり / Narrative Inquiry |
研究実績の概要 |
本研究では、〈若者支援〉現場でNarrative Inquiryをおこなうことによって、実践者が自らの実践を言語化する作業を創出し、当該実践の深化と実践者の専門性育成を図る過程を生み出しつつ、研究としては以下の点を明らかにすることを目的としている。 ①Narrative Inquiryによる実践の深化・変容の過程と、その深化の核として捉えられる要素を明らかにすること ②実践深化とかかわる〈若者支援〉の専門性について、実践者が言語化・意識化・身体化する過程も含めて明らかにすること ③〈若者支援〉にNarrative Inquiryを用いることの意義と課題を明らかにすること 今年度は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、多くの若者支援現場が一時閉鎖することを余儀なくされた。とりわけ、フリースペースなど若者同士が集い交流するような場は、支援者と一対一でおこなう面談等よりもその影響を強く受けた。これらへの対応で実践現場は混乱を極めたが、秋頃から研究を再開した。2ヶ月に1回程度の研究会をおこない、実践の背景にある自身のストーリーを語る作業をおこなっている。これまではストーリーの内容分析に主眼を置いてきたが、語る際のメンバーや反応に大きく影響を受けることから、語る前提としての職員集団のあり方に注目し、分析する必要性が明らかとなった。ある程度のデータが蓄積されてきているため、本格的な分析とまとめ段階に移りたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究者の産休による研究の中断があったため。また、新型コロナウイルス感染症の影響で研究者・実践現場共にその対応に追われ、研究機会を十分にもつことが困難であったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を延長する。研究中断前のデータ整理をおこない、最終的なまとめに入る。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は産休からの途中復帰であったこと、コロナ禍において研究者も実践現場も混乱を極め、その対応で研究機会を十分にもつことが困難であったため。 次年度は、現在進めている書籍執筆と共に研究のまとめをめざす。
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