研究課題
若手研究(B)
本研究では、実践におけるナラティブを様々な角度から解釈し、理解を深めるNarrative Inquiry(NI)と呼ばれる方法を若者支援領域に援用することで、若者支援実践がどのように深化し、またそれにかかわるスタッフの専門性とは何か、明らかにすることを試みた。若者の主体性・能動性への着目が強化されるなど、若者支援にNIを援用することの意義が明らかになると共に、スタッフの協同的検討・反省的思考など、実践において重要となる観点が見出された。
教育学
若者支援は、福祉・教育・労働など様々なバックグラウンドをもつ人々によって担われてきた。そのため、若者支援の専門性や重要となる観点については議論が拡散しがちで、研究蓄積も乏しい。そのなかで、本研究が見出した知見には一定の意義がある。また、NIを用いて現場実践者と共に実践を語り合うなかで専門性を言語化する過程を導出したことは、どのような領域にも援用できる可能性が高い。