本研究は、保育者を対象とし、質的研究と量的研究を用い、保育者が働き続ける際の要因を検討した。結果は次の通りである。(1)勤務継続要因は、子どもとの関係において正の相関があった。(2)現在の職場での勤務年数と勤務継続要因は、緩やかな正の相関関係があった。(3)保育者養成校卒業後からの勤務年数と勤務継続要因は、緩やかな負の相関関係があった。以上より、働き続けている保育者の特徴は、子どもとの関係が築けており、保育において充実感を得られており、離職した経験があるとしても、また現在働いている園に対して不満があるにしても働いていることそのものが勤務を継続させている要因になり得ると考える。
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