研究課題
若手研究(B)
本研究では、イングランドにおける公費負担型の独立学校であるアカデミー政策について研究を行った。同制度が、イングランドにおける新自由主義教育改革の累積的影響の帰結として位置づけられることを確認した。顕著な成功例とされる実践についても、その効果が未確定であることを明らかにした。民衆統制における課題、進展する市場化といった問題が、同制度の評価の観点としてあり得ることを見出した。現地研究者との研究交流、日本での研究会開催、英国における実証研究の邦訳出版、論文の公表などを行った。
教育政策研究
結果責任体制、民間参入、分権と集権の再配置といった改革が進行するという点では、日本とイングランドは、類似した状況にある。このことを踏まえ、本研究では、アカデミー政策を具体例として、英国における教育改革の特質を理論的に把握し、その含意を日本の教育政策に照らして論じた。複数の論文を公刊するとともに、英国における先端的実証研究の邦訳を行い、日本の教育実践や政策に対して問題提起を行えた。