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2017 年度 実施状況報告書

保育士の早期離職を生む構造の分析と早期離職を防ぐリカレント教育の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K14011
研究機関大阪青山大学

研究代表者

黒澤 祐介  大阪青山大学, 健康科学部, 准教授(移行) (40633631)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード保育士 / 離職
研究実績の概要

平成29年度は、主に保育士の早期離職を生む要因の追跡調査実施のための質問紙作成の予備調査として、離職保育士へのヒアリング調査、現役保育士への働きやすい職場に関するアンケート調査、離職を防ぐ行政政策についての調査の3つの研究を行った。
離職保育士20名に対するヒアリング調査からは、退職の理由として育児や介護など家庭との両立の難しさが明らかになった。また、人手不足の問題などによる、正規保育士にかかる負担の高さもみられた。
現役保育士250名に対するアンケート調査からは、保育士の労働環境の中では、全体の分析からは、休暇がしっかりと取れることが働きやすさにつながっていることが明らかになった。さらに、職員体制―長時間労働―休暇ということは互いに相関しており、これらの労働条件の改善が保育士の離職を防ぐために重要であることが明らかになった。また、若い保育士では人間関係の問題が働きやすさと強く相関していることに対して、ベテラン保育士では休暇の取りやすさが強く相関していることがあきらかになった。つまり、新卒採用から早期の離職を防ぐためには職場内での人間関係やサポートの問題が重要であり、長期雇用を実現していくためには、休暇や長時間労働などの問題が重要であることが明らかになった。
行政政策としての保育士不足、離職を防ぐ取り組みとしては、市町村が「働きやすい職場づくり」に関して調査を行い、パンフレットを作成している事例などを視察、ヒアリングを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

離職要因分析のための追跡調査の質問紙作成のため、予備調査を行ったこととにより、当初より調査計画が少し遅れている。
また、29年度より勤務校が変わったため、リカレント教育の実施は本年度は計画通りにはいかなかった。

今後の研究の推進方策

29年度の予備調査で明らかになった内容を踏まえて、30年度以降は追跡調査とリカレント教育の実施を行う。

次年度使用額が生じた理由

29年度は予定していた追跡調査実施の準備期間としたため、当初の予定の追跡調査費用が次年度へと繰り越すこととなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] みんながしあわせな持続可能な社会をめざして2017

    • 著者名/発表者名
      黒澤祐介
    • 雑誌名

      季刊保育問題研究

      巻: 288 ページ: 81-83

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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