研究課題/領域番号 |
17K14022
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
宮錦 三樹 中央大学, 経済学部, 助教 (70733517)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 大学 / 研究生産性 / 研究資金の相互依存 / 研究財源基盤 |
研究実績の概要 |
本研究は,大学に対する基盤的・競争的な公的研究資金の投入や,産学官の人材移動の実態が,大学の研究財源基盤や研究生産性に与える影響について,計量経済学モデルを用いてマクロとミクロの両視点から定量的に分析し,政府による大学への資金配分政策へのひとつのエビデンスを提示することを目的とする。 2020年度は,国公私立大学の中でも多額の公的資金が投下される国立大学に着目し,論文数を研究成果としたときの研究生産性について,工学・保健・理学・農学の部局レベルで分析を行った。 本稿は,2019年6月に開催された日本高等教育学会第22回大会(於金沢大学)で報告した論文を,ヒアリング調査の結果とともに改訂する作業を行い,学術雑誌に投稿した結果,2020年5月時点で,日本計画行政『計画行政』第44巻第2号に掲載されることが決まっている。 また,新たな研究として,大学が調達する外部資金に対して,負担源ごとに補完・代替関係が存在するのか大学レベルのパネルVARモデルを適用し,検証を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度に目標としていた研究成果の学術雑誌への掲載が,2020年度に決定した。一方で,新型コロナウィルス感染症による学会参加等の減少から,特に2020年前半においては,研究成果を公開したり,ヒアリングをおこなったりする機会が制限された。
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今後の研究の推進方策 |
大学の外部資金について,その負担源間の代替性・補完性を大学レベルのパネルVARモデルで検証する研究を引き続き進める。本研究は,2021年秋に開催予定の第78回日本財政学会で報告予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症拡大に関連して,学会や研究会がオンライン開催もしくは中止となり,それにともない出張の機会が減り,旅費の支出ができなかった。また,予定していたRAの雇用について,研究を進める中で必要性がなくなり,人件費支出が見直された。
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