本研究では中華人民共和国建国から現代に至るまでの小学校における写字書法教育について、教育法規、検定教科書等を材料に考察をおこなった。本研究を通して、現代に至る中国の写字書法教育の変遷とその背景にあるものが明らかにできたと考えている。 本研究では、中華人民共和国建国当初は、識字教育との関連が強く、近年は政府による文化政策の影響を非常に強く受けていること等を文献資料をもとに明らかにした。さらに、近年の小学校でおこなわれる書法教育について、検定教科書を材料に分析をおこない、日本の書写書道教育との違いを明らかにした。
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