本研究ではパフォーマンスの低いメンバーが混在する共同学習時に構成員の学習効果を高めるための介入変数を明らかにするために、 1)能力や個人差と協力の重要性に関する教示、2)分業型の課題設定、3)パフォーマンスに影響する個人要因に関する情報の事前開示が、学生間の評価に与える効果を検証した。計12名の大学生を対象に予備的な検討を行った結果、参加者の共同作業認識あるいは障害に関する事前知識等により他の参加者のパフォーマンスに 対する評価傾向が左右されている可能性が示された。新型感染症拡大に伴い従来計画した実験の実施が困難であったため、課題設定による参加者間相互評価の分析は今後の課題として残された。
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