熱線遮蔽材料として用いられている六方晶Cs0.33WO3結晶(CWO)の、キャリア電子によるプラズモン振動の異方性を解明するため、運動量移送分解電子エネルギー損失分光法(q-EELS)を実施し、CWOのプラズモン振動の結晶方向依存性を明らかにした。結晶方向に依存して異なるエネルギーのプラズモン振動を計測することに成功した。この結果から、異方的な2つのプラズモンモードが高効率光遮蔽性能の起源であることが明らかになった。本解析手法による光散乱メカニズムの解明は、さらなる高効率フィルター材料を開発するための指針となり、新しい光機能性を持つマテリアルデザインへ役立つと期待される。
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