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2019 年度 研究成果報告書

巨大分子の孤立化と精密制御による電子構造調和を活かした光活性技術

研究課題

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研究課題/領域番号 17K14085
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 ナノ材料化学
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

丹下 将克  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (10533458)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードカーボンナノチューブ / ポリマーラッピング / 孤立分散 / 低速遠心分離 / バックグラウンド吸光度 / ピークバレー比 / ナノ複合体 / 構造特異性
研究成果の概要

ある種のフルオレン系ポリマーは、カーボンナノチューブ(CNT)のチューブ構造あるいは電子構造に敏感である。本研究では、ポリマーラッピング技術を用い、直径の大きな半導体CNTの構造選別において遠心力の低減に成功した。その低速遠心分離で得られた半導体CNTでの光吸収スペクトルは、近赤外波長で高いピーク・バレー比と低いバックグラウンド吸光度を示す。孤立分散した半導体CNTにおけるこの顕著な光学的特徴は、波長1450nm以上の近赤外発光に役立つ。さらに、本研究で得られた半導体CNTの光学的特色は、ミセルの形成で発光や光吸収スペクトル形状の平坦化が生じてしまう界面活性剤による分散の場合と著しく異なる。

自由記述の分野

ナノカーボン複合体の光学特性

研究成果の学術的意義や社会的意義

擬1次元形状の半導体カーボンナノチューブ(CNT)は、近赤外波長での発光や光吸収が可能な電子構造をもつ。近赤外光応答を示す物質の種類は限られており、単元素で構成されるCNTは稀な存在である。しかし、材料として扱う場合、CNT凝集体の形成や特性の異なる多様なチューブ構造の存在によって、CNT本来の特性は潜在化しやすい。そこで、本研究成果によって、波長1500nmを超える近赤外領域でも顕著な光応答を示せるように半導体CNTの構造特異性を巨視的な光学的特性として顕在化させた。これにより、個々の半導体CNT特性を活用した工学的応用(化学物質検出や未利用な太陽光エネルギーの活用など)への展開が加速する。

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公開日: 2021-02-19  

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