研究課題
若手研究(B)
本研究は、微小角入射X線小角散乱法(GI-SAXS)をナノポア(ドット構造)計測に応用し、その計測結果の信頼性について議論した。まず、国際単位系(SI)へのトレーサビリティを確保したGI-SAXS装置を開発し、単純形状を有する1次元回折格子のピッチ測定を実施することで、その測定結果の妥当性を確認した。続いて、タングステンドットアレイの散乱信号を取得し、ドット構造の情報抽出に関する検討を行った。
光計測、X線計測
GI-SAXSは半導体産業界で複雑な表面形状を測定する手法として広く用いられており、その計測の信頼性に対する関心と需要が増している。本研究ではGI-SAXSの応用を目指してその信頼性の評価を実施し、妥当な結果が得られたことは関連業界にとって大きな進展である。また、ドット構造の情報抽出に関する今回の結果及び課題は、次世代DNAセンサのキーデバイスとなるナノポア製造の効率化や安全性向上に貢献できると考えられる。