第一原理計算を用い,バルクセラミックス材料の水素固溶特性を調査した.特に,様々なアニオンサイト欠陥が導入された場合の水素の固溶状態変化を電子状態解析より明らかにした.これらの結果から,材料中への水素の侵入を抑制し,水素環境下で材料を長寿命化するための水素遮蔽膜としてAl2O3やTiNが有望であることを示した. また,セラミックス材料界面における水素の拡散特性を調査した.様々な界面構造における水素透過特性を調査した結果,特定の界面幅において水素透過が促進されることを明らかにした.このとき,Heは界面を透過することができず,水素を選択的に透過する界面の設計が可能であることを示した.
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