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2018 年度 実績報告書

高度物理セキュリティ実現のためのコンパクトなナノ特徴量読み取りシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K14125
研究機関九州大学

研究代表者

竪 直也  九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (30466784)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード光情報処理 / 光セキュリティ / ナノフォトニクス / ナノオプティクス / プローブ顕微鏡
研究実績の概要

本研究における「コンパクトなナノ特徴量読み取りシステム」の開発にあたりNational Instruments社製PXIシステムを導入し、試作システムを構築した。さらに、同システムを用い、対象物との間の局所相互作用に基づく読み取りプローブの微小振動に由来した分子間力と光応答の変動の同システムによる検知を実証した。分子間力と光応答の時系列変動が対象物に応じた固有の特徴を示すことの実証実験として、個別の表面ナノ構造を有する二とおりの対象物それぞれについて一つの測定点において検知される時系列信号の様子を比較した。分子間力応答に由来する信号においては二とおりの対象物からそれぞれ検知された信号に大きな差異は確認できなかった一方で、局所相互作用に起因する光応答に由来する信号の振る舞いにはそれぞれに特徴的な傾向があり明快な差異が確認された。同実験にて用いたプローブの形質は二とおりの対象物双方について共通であったことから、対象物表面のナノ構造の特性が光応答由来の信号の振る舞いの差異として明快に現れることが実証された。特に、対象物ナノ表面に対するプローブの接近と反発に対して光応答由来の信号強度が明らかに単調でない変動の傾向を示しており、この結果は、本研究における読み取り方法の基盤物理である、対象物表面-プローブ間距離に応じて異なるスケールの局所相互作用が支配的に発現するという階層性の論理を実験的に明示した結果として重要である。なお、このような特徴的な信号変動は、一般的な走査型のプローブ顕微鏡を用いて得られた二次元マップでは一画素の画素値として平均化され埋もれてしまうものであるが、セキュリティ応用および個体認証という側面においては本質的かつ重要な特徴量である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Nanoscale artifact metrics based on application of interferometric measurement2018

    • 著者名/発表者名
      Naoya Tate
    • 学会等名
      The 8th Korea-Japan Workshop on Digital Holography and Information Photonics
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] PXIプラットフォームに基づく近接場光学顕微系の構築2018

    • 著者名/発表者名
      樗木卓朗
    • 学会等名
      第19回情報フォトニクス研究グループ研究会

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公開日: 2019-12-27  

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