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2023 年度 実績報告書

特異点をもつ曲面の微分幾何構造の離散化

研究課題

研究課題/領域番号 17K14197
研究機関広島工業大学

研究代表者

直川 耕祐  広島工業大学, 情報学部, 准教授 (60740826)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2024-03-31
キーワードメビウスの帯 / 離散曲面 / 可展面 / 特異点 / カスプ辺 / 交叉帽子 / 燕の尾 / 折り紙
研究実績の概要

本研究課題では,特異点をもつ曲面の離散化に必要な微分幾何学的性質を明らかにすると共に,その離散的対応物の研究を行うことを目的としている.最終年度で得た成果,研究期間全体の実績は以下の通りである.
(1) ウィーン工科大学のミュラー氏と共同で,3次元ユークリッド空間における離散可展面(Sauerによる可展面の離散的定式化)上に現れる特異点について,以下の成果を得た.滑らかな(無限回連続微分可能な)曲面においては,國分-Rossman-佐治-梅原-山田によるカスプ辺と燕の尾の判定法が知られている.本研究では,これまでの研究の継続として,カスプ辺型,燕の尾型の特異点を離散可展面上に定義し,滑らかな場合に知られているカスプ辺・燕の尾の判定法の類似の定理を得た.また,本研究をカスプ状交叉帽子に対する離散的定式化および類似の判定法に応用できないか模索中である.本成果は,京都大学数理解析研究所での研究集会等で発表した。
(2) ミュラー氏と共同で,与えられた結び目の型と捻り数をもつ離散的かつ測地的なメビウスの帯の存在について報告した.最終年度では,この成果を滑らかな場合に応用する研究について部分的な成果を得た.より具体的には,無限回連続微分可能な曲面のクラスにおける黒野-梅原の定理の別証明を与えられるかを研究した.
(3) 本田氏,梅原氏,山田氏と共同で,交叉帽子特異点のユークリッド空間への等長実現問題についての研究を遂行中である.実施期間中においては,形式的べき級数の形で実現問題の解を与えた.
(4) 本田氏,梅原氏,山田氏と共同で,折り紙の曲線折りについての研究も行った.ある種のジェネリックな条件の下で,与えられた曲線を折り目としてもつ曲線折りが,古典的に知られた2個以外に,もう2個の合計4個存在することや,折り目が閉曲線である場合に,曲線折りの合同類を詳しく調べた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [国際共同研究] TU Wien(オーストリア)

    • 国名
      オーストリア
    • 外国機関名
      TU Wien
  • [学会発表] 可展面に現れるカスプ辺・燕の尾特異点の離散化2024

    • 著者名/発表者名
      直川耕祐
    • 学会等名
      HIT-Math 2024 ミニワークショップ
    • 招待講演
  • [学会発表] 離散可展面とその特異点について2023

    • 著者名/発表者名
      直川耕祐
    • 学会等名
      RIMS研究集会「部分多様体と群作用の幾何学」
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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