研究成果の概要 |
本研究課題を通して, 量子グラフの観点から様々な種類のカーボンナノチューブ上のシュレディンガー作用素のスペクトル解析を行ってきた。第1のモデルは, 周期的に破損したカーボンナノチューブ, 第2のモデルは, カルビン結合を含むカーボンナノチューブ, 第3のモデルは多重結合を有するカーボンナノチューブ,そして第4のモデルは不純物を含有するカーボンナノチューブである。また, バルクは伝導体だがエッジは絶縁体と表現されるトポロジカル絶縁体的な性質を量子グラフの手法で考察するため, グラフェン上のバルクハミルトニアン・エッジハミルトニアンのスペクトルの比較をする研究も行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンナノチューブ・グラフェンは, 現代の科学技術において欠くことのできない材料であり, その性質を解明することは現代産業を支える社会的意義を有する。特に, それらの電気伝導性の性質は, 対応するシュレディンガー方程式のスペクトルの性質を調べることで数学的に解明される。
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