研究課題/領域番号 |
17K14250
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
Sonnenfeld Alex 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任研究員 (40772827)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | Galaxies / Strong lensing / Stellar populations |
研究成果の概要 |
銀河の恒星質量は、通常光度を測定し恒星集団モデルより導出される質量対光比率を掛けて得られる。この比率の最も大きな系統誤差の1つは恒星初期質量関数(IMF)である。強いレンズ重力効果の測定により銀河の内部領域の総質量が得られる。慎重に全質量から暗黒物質の寄与を差引くと、恒星質量を得ることができ、恒星集団モデルと比較して恒星IMFを制約することができる。Hyper Suprime-Camのサーベイデータを使って23個の強い重力レンズ効果のサンプルを研究した。まず超大型望遠鏡の分光測定結果を得て、次にサンプルの恒星IMFの統計的研究を行ったことで巨大銀河の恒星IMFは以前ほど重くないことが判明した。
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自由記述の分野 |
Formation and evolution of massive galaxies
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
恒星IMFは一般に銀河質量測定における系統誤差の最も重要な要因の1つと見なされている。これにより、銀河進化や宇宙論研究での理論モデルと数値シミュレーションの比較の精度が制約される。過去10年間で、理論的および観測的側面で恒星IMFに関する研究が数多く行われてきた。これらの努力にもかかわらず、真の恒星IMFとは何か、そしてそれがどのように銀河間で異なるのかについて合意には至っていない。この課題では以前と比較してより少ない仮定で確実な巨大銀河の恒星IMFの新しい測定を提供した。私たちは、新しい観測施設が利用可能になるまでの今後数年間、強い重力レンズ効果による恒星IMFが基準測定値になると期待する。
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