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2020 年度 実績報告書

ラグランジアンのない場の量子論の基礎及び応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K14265
研究機関東北大学

研究代表者

米倉 和也  東北大学, 理学研究科, 准教授 (90769043)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードトポロジー / 量子アノマリー
研究実績の概要

ラグランジアンによる理論の記述だけでなく、そこにさらにダイナミカルな物体を加えて考えることが重要なケースというのが多々ある。有名な例は、ストリング理論の低エネルギーによる記述を考えたときにその超重力理論による記述だけではなくさらにブレーンと呼ばれる物体を考えることによって種々の興味深い状況が実現できる。これらのケースによって引き起こされる現象はラグランジアンを解析するだけでは出てこなくて、もっと工夫した解析が必要である。
ストリング理論の場合のブレーンのようなものを一般に考えたとき、2つのブレーンの間で電荷がテレポートするという現象を発見した。これはブレーン同士の幾何学的な位置関係を変えていくことによって引き起こされる。個々のブレーン上には電荷の保存を破るような自由度が住んでいるが、ブレーンとバルクの無質量粒子が結合することによって起こるアノマリー流入の現象によって系全体としての無矛盾性、特に電荷の保存が保たれる。個々のブレーン上では電荷保存が破れるので、あたかも電荷がテレポートしたかのような現象が起こる。
このような現象はストリング理論だけではなくもっと広い理論で起こると思っている。たとえば素粒子論で仮想的に考えることができる磁気単極子とアキシオンストリングというものを考えるとその間で電荷のテレポートが起こる。それだけではなくさらに物質中でこのような現象が起きればとても面白いと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Witten effect, anomaly inflow, and charge teleportation2021

    • 著者名/発表者名
      Hajime Fukuda, Kazuya Yonekura
    • 雑誌名

      Journal of High Energy Physics

      巻: 1 ページ: 1-26

    • DOI

      10.1007/JHEP01(2021)119

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] General anomaly matching by Goldstone bosons2021

    • 著者名/発表者名
      Kazuya Yonekura
    • 雑誌名

      Journal of High Energy Physics

      巻: 3 ページ: 1-18

    • DOI

      10.1007/JHEP03(2021)057

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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