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2021 年度 実績報告書

超対称性の低エネルギー拡大現象とそれを用いた超共形場理論の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K14296
研究機関成蹊大学

研究代表者

丸吉 一暢  成蹊大学, 理工学部, 准教授 (30781942)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード超対称性 / 共形場理論 / 場の量子論
研究実績の概要

令和3年度は、4次元N=1超対称理論の低エネルギー固定点の分類をラグランジアンの存在が知られていない理論に応用する研究を継続し行なった。

研究期間全体の実績の概要:
前半は計画に沿って超対称性が低エネルギーで拡大する4次元ラグランジアン理論の探索、拡大の条件、拡大の理由を調べた。拡大条件に関しては、超対称性の拡大を引き起こす理論に関係する2次元カイラル代数の構造が、低エネルギーでの拡大の有無と関係していることを発見した。また、これを超弦理論に埋め込むことで、その構造の共通点を幾何的に説明した。低エネルギーでのクーロン相や、それを記述するSeiberg-Witten曲線を導出することに成功し、拡大現象の大まかな理由の説明を与えた。これらの研究により、特異な現象であった4次元超対称性の低エネルギー拡大の多くの側面が理解され、国内外の後続の研究にも多数応用されている。

期間の後半では、4次元N=1ラグランジアン理論の低エネルギー固定点を分類する研究を推進した。もっとも単純なSU(2)ゲージ理論の考察から始め、より複雑なラグランジアン理論へと応用し、最終的にはラグランジアンを用いた記述が知られていない理論の固定点の探索方法を開発した。これは、スペクトルの情報のみから固定点の分類を可能にする画期的なものである。様々な理論の固定点を分類することで、前半で研究した超対称性が拡大するような固定点は、比較的多くの場合に存在することを発見した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] KAIST(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      KAIST
  • [国際共同研究] UCLA(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      UCLA
  • [雑誌論文] Wilson-’t Hooft line operators as transfer matrices2021

    • 著者名/発表者名
      Maruyoshi Kazunobu
    • 雑誌名

      Progress of Theoretical and Experimental Physics

      巻: 2021 ページ: 1 - 13

    • DOI

      10.1093/ptep/ptab072

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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