本研究は光と物質の相互作用における運動量の移行過程を明らかにすることを目的として行ったものである。光の運動量とエネルギーの関係は物質における運動量とエネルギーの関係に比べると極めて小さいが、超短パルスレーザーを用いることで光と物質の相互作用時間を十分に小さくすると、関与する原子数が小さくなることによって、光の運動量の及ぼす影響が顕著になることが考えられる。このような影響はレーザー加工のように超短パルスレーザーを用いて物質を改変する際に重要となる。本研究により開発された実験手法は超短パルスレーザーによる物質の表面形状の変化を通じて、超短パルスと物質の相互作用を測定可能とするものである。
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