液体同士の溶解において、液体間の界面が保持されたまま溶解する液液溶解を解明することを目的とし、疎水性のイオン液体と水の混合過程を対象として研究を行った。イオン液体と水の溶解において、溶媒である水にエタノールを混ぜることにより系の疎溶媒性を弱めると、イオン液体の液滴に自発的に穴が開く現象(アクティブホール現象)が見られることを発見した。イオン液体/水/エタノール3成分系の相平衡の型から考察を行い、このアクティブホール現象の発現が、3成分が完全相溶となる臨界点付近における濃度揺らぎと溶解の相互作用によって引き起こされることを明らかにした。
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