光格子時計は高精度化が実現され、次世代の秒の定義の有力候補となっている。秒の再定義を見据えて、いかに高精度な時刻供給を行うかは重要課題である。これには、マイクロ波の水素メーザーに代わる24時間365日稼働する光時計の実現が望ましい。本研究では、まずレーザー周波数ロックの堅牢化に取り組み、ロックが落ちても自動でリロックを行う機構をデジタル回路を用いて実現した。次に、磁気光学トラップの長期稼働の実現のために、加熱窓、エンドキャップファイバー、リモート監視機構などの導入を行い、数カ月間安定して原子をトラップすることに成功した。堅牢な光時計の実現に向けて重要な一歩を進んだ。
|