化学合成・光合成細菌バイオマス中脂肪酸の炭素・水素同位体比はそれぞれ炭素固定回路とエネルギー代謝を反映した分別範囲を示した。また、異なる環境下における硫黄代謝の硫黄同位体分別係数を明らかにした。それらの純粋培養結果で得られた分別範囲は堆積物試料中の炭化水素化合物や硫黄化合物がどのような微生物代謝で供給されたかを解析するために重要な基礎データとなる。 実際にフィールド調査にて堆積物の炭素・硫黄同位体比解析により、新たに微生物の寄与を含んだ炭素循環モデルの提案や永久凍土が気候変化によって融解した影響による硫黄同位体的特徴を明らかにした。
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