研究課題
2017年度に実施したsub-micrometerスケールの鉱物解析手法のかんらん岩捕獲岩への適応に対する解像度向上を行なった.その結果,これまで議論できなかった硫化物メルトの結晶化作用を温度を考慮しつつ議論することができた.以上の結果,マントル中の白金族元素が炭素を含むメルトにより動く実態をより詳細に解明することができた.2018年度に実施した野外調査で得られたかんらん岩捕獲岩の解析を進めた.全岩主要元素組成,全岩微量元素組成の分析を実施した.また,鉱物化学組成分析も実施した.その結果を用いてかんらん岩の温度圧力履歴を解析したところ,ちきゅう深部由来であることを明らかにした.その結果をまとめるとともに全岩白金族元素分析を進めている.先に研究を進めていたタヒチ島,モーレア島,ルルツ島と組み合わせることで,今後汎地球的にマントル中での白金族元素の挙動を捉えることにつなげる.一方で,希少なかんらん岩試料の全岩主要・微量元素組成分析を簡略化する手法開発も行なった.全岩元素組成を分析するためには,酸処理することで溶かしたり,薬品と混ぜることで融点を下げて溶かしてガラスをつくることで分析を行う.一般的に主要元素から微量元素までを全て分析しようとすると相当量の試料を必要とする.そこで,申請者たち主要元素組成分析のために一般的に作成されるガラス(蛍光X線分析用ガラス)を用いて,簡便に主要元素と微量元素が分析できる手法を開発した.
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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