研究課題
若手研究(B)
本研究では配位高分子において、捕捉分子によって引き起こされる電子状態と局所構造の変化を明らかとし、その変化によって配位高分子骨格がどのように変化するかを理論計算によって明らかにするものである。分子の補足によって局所的には骨格が不安定化していたが、骨格全体ではそれほど不安定かしていないことを明らかにした。一方で、補足される分子が相互作用する前に相互作用サイトを埋めてしまっているフラグメントの存在によってガス分子に依存した吸着挙動の違いが現れている可能性を見出した。
理論計算
多孔性配位高分子は機能性材料の一つとして注目され実用化が検討されている一方で、物理化学的なその性質の理解というのはあまり進んでいない。本研究は、現在の多孔性配位高分子分野において受け入れられてしまっている骨格の柔軟性に対する定性的理解に対し、理論計算によ骨格不安定化・安定化に対する理論的理解の一部になると考えられるものである。