自動車の排ガスの無毒化や医薬品の原料となる化合物の合成など、貴金属のナノ粒子は触媒として広く利用されているが、貴金属は需給が不安定という問題がある。そのため、このような資源の問題を解決した新たな材料の開発、発見が求められている。その一つのアプローチとして合金化による触媒性能の向上と貴金属使用量の低減がある。本研究では今まで作るのが困難であり、性質が不明であった1nm程度の小さなサイズの合金ナノ粒子の高い触媒機能を明らかにした。この研究成果には、触媒化学等の分野への波及効果だけでなく、資源問題の解決への可能性を示す社会的意義がある。
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