本研究では、これまでに殆ど報告のない多積層型の高分子金属錯体を、研究発表者ら独自の合成手法により得られる各種ヘテロール類を用いることでその合成の可能性を追求した。結果として、スタンノール誘導体とリチウムとの反応により対応するスタンノリルジアニオンを調整し、このジアニオンと各種遷移金属塩との反応を行うことで、多積層型高分子金属錯体の合成を行った。さらに、ヘテロ元素を配位子に付与した多積層型高分子金属錯体のモデル化合物として、ホスホール骨格を含む高分子からホスホリル配位子をもつホスファメタロセン骨格を含むπ共役高分子の合成を行なった。
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