5SCDは,進行期の悪性黒色腫患者の血液中で増加することが知られている.しかし,5SCDがメラニン代謝の亢進と阻害,さらには悪性黒色腫の発生,成長,転移にどう関与するかは分かっていない.分子イメージングで生体内での5SCDの挙動を明らかにすることができれば,重要な情報が得られると期待できるが,選択的に5SCDをラベル化する手法がないため,分子イメージングによる観察はできていない.本研究では,5SCDをラベル化するための試薬の分子設計指針となる知見を得た.この成果は,メラニン代謝を理解するためのツールを提供するための土台となるものである.
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