本課題では,パーフルオロアルキル(Rf)鎖の分子間相互作用に注目した研究を行った.特に,Rf化合物と異種分子間に働く分子間相互作用に着目して研究に取り組んだ.代表的な成果として,揮発性の高いパーフルオロアルカンの液膜が水面上で長時間残存するという性質を見出した.水とは親和性が低いことが知られるパーフルオロアルカンが,気水界面では全く逆の高い親和性を示す興味深い成果といえる.この性質は非フッ素系の有機溶媒ではまったく現れず,大きな双極子支配の分子間相互作用が特徴であるRf化合物特有の性質といえる.
|