• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

酵素を用いた有機系多価イオンの簡易・高感度分析法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K14503
研究機関福井県立大学

研究代表者

植松 宏平  福井県立大学, 生物資源学部, 講師 (30547584)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード酵素 / グルコースオキシダーゼ / 多価イオン / 比色分析
研究実績の概要

本年度では,まず前年度から引き続き,提案する多価カチオン分析法の有用性の検証を行った。多価カチオン物質として,分析事例が比較的多いポリヘキサメチレンビグアナイドを検討した結果,同多価カチオン物質でも明瞭な酵素反応速度増大効果が確認され,吸光度計を用いた分析では0.1 ppmレベルでの定量分析が,また目視でも同レベルの半定量分析が可能であることが確認できた。この定量感度は他の比色法と比較しても十分高い。
多価カチオン物質の酵素を用いた高感度定量法が構築できたため,これを利用したポリアニオン分析法の検討を行った。これはポリカチオンとポリアニオンの定量的ポリイオンコンプレックス形成を利用したものである。ポリアニオンとして,ポリビニル硫酸,ポリスチレンスルホン酸,アルギン酸,ポリアクリル酸,ヘパリンを用い,これらポリアニオンの所定のpHにおける電荷量を,コロイド滴定により見積もった。この値を用い,提案する分析法の妥当性を電荷量に基づく検量線を作製することで評価した。検討したすべてのポリアニオンにおいて実験誤差内で同一の検量線が得られ,ポリアニオンの定量分析が可能であることが分かった。その分析感度は1μeqMレベルであり,比色分析法として十分高い感度を示した。本法の実分析への応用として,血漿中のヘパリン分析に適用した結果,血漿中1-8 unit/mLヘパリンの分析が可能であり,実分析にも耐えうる分析性能を有していることが確認できた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Determination of Polyhexamethylene Biguanide Utilizing a Glucose Oxidase Enzymatic Reaction2019

    • 著者名/発表者名
      Kohei Uematsu, Akihito Shinozaki, and Hajime Katano
    • 雑誌名

      Analytical Sciences

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ポリリジンの酵素反応速度増大効果を利用したポリアニオン分析法の検討2018

    • 著者名/発表者名
      植松宏平,上野隆晃,片野 肇
    • 学会等名
      第78回分析化学討論会
  • [学会発表] グルコースオキシダーゼ酵素反応を利用したポリヘキサメチレンビグアナイドの分析2018

    • 著者名/発表者名
      植松宏平,篠崎淳人,片野 肇,
    • 学会等名
      日本分析化学会第67年会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi