現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
インドールの高い疎水性と芳香族性に着目し、ナノ粒子はN-Isopropyl acrylamide (NIPAm)、N,N'-Methylenebisacrylamideに加えて疎水性モノマーであるN-tert-Butyl acrylamide (TBAm) 、芳香環を持つN-Phenyl acrylamide (PAA) 、もしくはPAAの環炭素原子に結合している5個の水素原子をフッ素で置換した2,3,4,5,6-Pentafluolophenyl acrylamide (FluoroPAA)を用いて合成した。合成したNPsのインドール吸着率は、インドールと10秒間インキュベート後に超遠心分離を行い算出した。その結果、疎水性モノマーを組み込まないで合成したナノ粒子は、殆どインドールを吸着しなかった。疎水性モノマーの組み込み率を20%から80%に増やすことで、インドールの吸着率も増大した。また、各疎水性モノマーを比較すると、TBAmもしくはFluoroPAAを含有したナノ粒子はPAAを含有したナノ粒子と比較して顕著にインドールを吸着した。しかし、TBAmとFluoroPAA含有ナノ粒子を比較すると、顕著な差はみられなかった。FluoroPAAを含有したナノ粒子はインドールの構造類似化合物(トリプタミン、インドール酢酸、トリプトファン、ビタミンB12)と3時間混合しても、ほとんど吸着しなかった。
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