本研究では、生体活動により気体を生成する微生物と、微生物の資化物質を含む自律浮沈型のゲルビーズを開発した。このゲルビーズは、水中に投与されると一旦沈降するものの、暫くするとゲルビーズ内の微生物の生体活動の過程により生成する気体が浮きとして作用することで、液面に浮上する。一方、液面付近は、水底と比べると水圧が小さいため、ゲルビーズが液面に浮上するにつれて、ゲルビーズ内の気体はゲルビーズ外に放出される。この結果、浮きを失ったゲルビーズは自重により、再度沈降する。さらにゲルビーズは水中で浮沈を繰り返し、微生物の資化により資化物質が消尽されて水よりも比重が小さくなると液面に浮上し、その後回収される。
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