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2018 年度 研究成果報告書

密度形式の電子遷移理論を用いた有機EL発光材料の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 17K14529
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 有機・ハイブリッド材料
研究機関京都大学

研究代表者

志津 功將  京都大学, 化学研究所, 助教 (10621138)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード振電相互作用 / 内部転換 / スピン軌道相互作用 / 項間交差 / 無輻射遷移 / 遷移双極子モーメント / 輻射遷移
研究成果の概要

スピン軌道相互作用を視覚的に理解するための新しい概念-スピン軌道相互作用密度-を提案した。スピン軌道相互作用密度を可視化することで、項間交差の起源を視覚的に理解できる手法を開発した。
この手法をアセトン、ナフタレン、ベンゾフェノンの1重項-3重項間の項間交差に適用することで、項間交差に関する選択則(El-Sayed則)の起源を視覚的に説明することに成功した。また、本手法をブロモナフタレン、ヨードナフタレンに適用することで、項間交差における重原子効果の起源を視覚的に説明することに成功した。
さらに、スピン軌道相互作用密度の可視化に基づいて、有機EL材料の項間交差における構造活性相関を明らかにした。

自由記述の分野

材料化学、物理化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

遷移双極子モーメントや振電相互作用、スピン軌道相互作用は輻射遷移(蛍光、りん光)ならびに無輻射遷移(内部転換、項間交差、電子移動)の速度と関係する。そのため、その基礎的な理解は有機材料の発光効率、電荷輸送特性、励起子輸送特性を理解する上で重要である。
本研究によって、輻射・無輻射遷移の起源となるあらゆる電子遷移をすべて視覚化して理解できるようになった。このことは、分子が示す輻射・無輻射遷移における構造活性相関を、複雑な数式を使わずに直感的に理解できるようになったことを意味する。分子の諸性質における構造活性相関を直感的に理解し、分子設計に活用するための手段として、本手法は有用である。

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公開日: 2020-03-30  

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