研究課題
本研究では錫、銀、銅をベースとしてニッケル、ゲルマニウム、ビスマスなどの元素を添加した非鉛はんだの多軸クリープ疲労特性を明らかにすべく、実験的なアプローチを行った。まず、標点間直径3 mmのミニチュア試験片を用いてひずみ制御の単軸疲労試験を行った。元素添加とともにニッケル、ゲルマニウム、ビスマス添加の順番で疲労寿命は短くなった。ニッケル、ゲルマニウムの添加では金属間化合物の割れが生じること、ビスマス添加では表面割れが生じることを明らかにした。標点間直径4 mmのミニチュア試験片について軸・ねじりの非比例疲労試験、クリープ疲労試験を行うための試験機整備を行った。低荷重で精度よく荷重を検出するため、アルミニウム合金A6061を材料として、微小ひずみを測定可能な中空円筒形のロードセルを設計製作した。ただし、最大荷重1500 N、最大トルク4.0 N・mとして、強度設計を行った。中空円筒の平行部にひずみゲージを貼りつけ、4ゲージ法によるロードセルとした。開発したロードセルは低荷重において精度よく荷重とトルクを検出できた。さらに、試験片を加熱するための加熱用ヒーターの改良を行うとともに、非比例負荷の試験を実現するための試験プログラムの開発も行い、円形負荷における試験が実施可能であることを確認した。さらに、標点間直径2 mm以下のミニチュア試験片について軸・ねじりの疲労試験、クリープ疲労試験を行うための試験機の開発を行った。試験片に捩じり角を与えて、一定に保持しながら、引張圧縮負荷を付与することが出来る試験機であり、アクチュエータとしてピエゾアクチュエータを用いている。シリンダの両側から変位を与えることで疲労試験を実現する。多軸試験、クリープ疲労試験のためのプログラム開発も行った。試験機は一通り完成した状態であり、これから多軸のクリープ疲労試験を行っていく予定である。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 2件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
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