研究成果の概要 |
本研究では, メガソニック洗浄における粒子除去メカニズムを検討するために, メガソニック場中の気泡挙動の流体解析と付着粒子の構造解析の連成解析手法を構築した. 流体解析には圧縮性気液二相局所均質媒体モデルを, 構造解析には拡張個別要素法を用い, 付着粒子と壁面間にVan der Waals力を考慮した. 本解析手法によってメガソニック場中の気泡振動にが誘起する圧力によってはく離される付着粒子挙動を解析可能となった. 解析結果から, 圧力が作用する方向や気泡の振動回数などの影響はあると考えられるが, 0.25μmの付着粒子を除去するためには1MPa程度の圧力が作用する必要があることがわかった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって, メガソニック場中の気泡分布などの洗浄条件からどの程度の粒子除去力が推定されるのか, その除去力によって粒子除去がなされるのかという一貫したメガソニック洗浄の数値解析が可能となった点に学術的及び社会的意義がある. 特に, 付着粒子を除去するために必要となる圧力及び気泡の条件を明らかにできたことは, メガソニック洗浄における粒子除去メカニズムを明かにするために重要な知見であり, ダメージレスで効率的な半導体洗浄手法の確立へつながるものとなった.
|