低GWP冷媒R1224yd(Z)やR1123の表面張力測定を完了し,学会や学術雑誌への投稿を通して公表に努めた.分子動力学シミュレーションでは,まず,基本構造を持つエチレンの解析を行い,液密度の計算には各原子の電荷の影響が最も大きく,電荷計算精度により10から20%の差異が生じることを確認した.蒸気圧と表面張力の計算値を測定値と一致させるためには,分子間力パラメータの調整も必要であり,換算温度0.9以上の範囲まで乖離を是正するまでには至らなかった.R1123やR1234yfなどのフッ素を含む冷媒では,換算温度0.9以上の高温域まで密度と共に表面張力の値も良く一致することを確認した.
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