研究課題/領域番号 |
17K14626
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
青山 忠義 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00569337)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | マニピュレーション / 視覚フィードバック制御 |
研究実績の概要 |
本研究では,高速マニピュレーションに関する一般的制御則を構築した上で,2台の高速ロボットアームおよび高速ビジョンシステムから成る双腕ロボットによる高速マニピュレーションに応用することで,高速マニピュレーションを応用展開するための基盤となる研究を行う. 本年度は,仮想接続マニピュレーション法の構築,マニピュレーション法に必要となる仮想接続拘束の導出,高速双腕ロボットシステムの構築,ロボットシステムの動作実験の研究項目を実施した. 仮想接続マニピュレーション法の構築では,制御対象とロボットアームを関連づける拘束条件を設定することで非把持操作を可能とする手法を定式化し,高速マニピュレーションの一般的制御則として仮想接続マニピュレーション法を構築した.マニピュレーション法に必要となる仮想接続拘束の導出では,動力学シミュレーション環境を構築し,人間の動作を参考に導出した仮想接続拘束が想定している実機を用いて実現可能であることを確認した.高速双腕ロボットシステムの構築では,2台のロボットアームおよび実時間で対象物の計測を行う高速ビジョンから成る高速双腕ロボットシステムを構築した.ロボットシステムの動作実験では,フラワースティックの一部が地面に接触したアイドリング動作の実現を試みた.アイドリング動作は,ロボットアームでフラワースティックの上半分を高速に交互にたたき上げる技である.動作実験の結果,2000Hzのビジュアルフィードバックを含むロボットシステムが正常に動作することを確認し,初歩的なマニピュレーションを実現した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成29年度に予定していたマニピュレーション法の構築や動力学シミュレーションによる確認を終え,平成30年度に計画していたロボットシステムの構築やその動作実験まで進捗しているため.
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今後の研究の推進方策 |
ロボットシステムは既に構築し,その基本動作検証も終えているため,構築したロボットシステムを用いて,より高度なマニピュレーションの実現を試みる.さらに,研究成果の学会発表や論文投稿を試みる.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた旅費を別経費で支出し,研究の進捗状況に合わせ,次年度購入予定であった物品を購入したが,差額が0にはならなかったため. 差額分は,次年度の旅費として使用予定である.
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