研究課題/領域番号 |
17K14631
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
長濱 峻介 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (70754745)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 腱駆動機構 / 自己修復性ゲル |
研究実績の概要 |
本年度は,腱駆動機構の設計,自己修復性のゲルの開発,表面を長期間保護可能にするための腱の材料,触媒,液体樹脂の選定を行った.腱駆動機構の設計では,機構内部に液体を流す機構に加え,加熱ができる機構を製作した.本研究で提案している,液体樹脂の供給により表面の修復を行い耐摩耗性が向上する腱は,加熱した条件の方が耐久性を高くすることができているため,この機構により耐摩耗性を向上させることが期待できる.自己修復性のゲルに関しては,腱駆動機構の表面を覆う皮膚を自己修復するために開発している.本提案する腱駆動機構は液体を内部に流すため液体の漏れを防ぐ必要がある.そのため,柔軟皮膚で機構全体を覆い液体のシールをしているが,この皮膚が機構の動作により破壊される.そこで皮膚に自己修復機能を持たせるために,成型性の良い高強度な自己修復性ゲルの開発に取り組んだ.開発した自己修復性のゲルは,常温での自己修復が可能であり,比較的高強度で高い伸縮性を有し,導電性の付与も可能である.表面を長期間保護可能にするための腱の材料,触媒,液体樹脂の選定では,触媒を固定化する担体として優れた腱の材料を調査した.カイノールやレーヨンなどの表面に水酸基を有する材料に焦点をあて検討を行った.しかしながら,それらの材料の強度は低く腱駆動機構には導入が難しいことを確認した.触媒と液体樹脂に関しては,要求にあった性質を持つものが少ないことを確認したため,現在使用している材料をそのまま使用することにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
腱駆動機構の開発やゲルの開発は進んでいるが,主題の一つである自己修復性の保護膜を長期間形成するための,腱の材料,触媒,液体樹脂の良い組み合わせを見つけることに難航している.ただ,衝撃が原因の破断に対処する機構や皮膚の修復機構など,腱の摩耗だけでなく腱駆動機構全体を長期間駆動するための技術は着実に開発している.
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今後の研究の推進方策 |
遅れがみられる腱の材料,触媒,液体樹脂の選定とその耐久性の評価を中心として研究を進める.評価用の実験器具は揃いつつあるので,材料の選定ができ次第,評価実験を進めていく.腱駆動機構の開発や,自己修復性ゲルの開発は継続的に行っていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度,実験を円滑に行うために,引張試験機の購入した.残りの金額は,大学から交付される補助金と合わせて薬品購入や腱の材料の購入に充てる.
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