ロボットの腱駆動機構のワイヤの破断要因である摩耗と衝撃に対処することで,腱駆動機構を長寿命化する技術の開発を行った.摩耗に対しては,循環系を用いて液体供給を行い,ワイヤの周囲に保護膜を形成することで摩耗を抑制する技術の開発を行った.提案機構をロボットハンドに導入した評価実験を行い,摩耗の抑制効果を確認した.また,衝撃に対しては,ワイヤの間に加熱により修復が可能なユニットを導入し,そのユニットが優先的な破壊されることでワイヤを保護する技術の開発を行った.直動運動によりワイヤを牽引するアクチュエータユニットに提案機構を導入し,衝撃力によるワイヤの破断が抑制されることを確認した.
|