研究課題
若手研究(B)
本研究では,電力品質制御の一部に需要家側リソースを用いた電力供給システムの構築を,社会受容性と経済合理性の観点から検討した.非協力・協力ゲームの枠組みに基づき定式化した最適化問題を解くことで得られる最適解の下では,利己的な需要家群が協力へのインセンティブを持つ.また,数値シミュレーションにより,配電系統内の需要家群が協力してリソースを制御することで経済的に配電系統を運用できることが示された.
電力システム工学
学術的意義:電力システムが社会基盤であることに留意して実用性に重点を置き,大規模な非協力ゲームおよび協力ゲームの解を効率的に求めることを可能にしたため,現実問題への適用を重視する工学分野において,重要な意義を持つ.社会的意義:再生可能エネルギーが大量導入された配電系統において,コストを低減しつつ電力品質を適正範囲内に維持することが可能になるため,我が国が積極的に推し進めているエネルギー政策の実現に貢献できる.