研究課題
若手研究(B)
1次元状態密度を有するInAs/GaAs量子ドット超格子を光吸収層、GaAsホスト結晶をエネルギー選択バリアとして利用するInAs/GaAs量子ドット超格子太陽電池において、GaAsのバンドギャップエネルギーよりも低エネルギーの入射光を用いてホットキャリア電流の取り出しを実証した。また、InAs/GaAs量子ドット超格子では1000 Kを超えるキャリア温度のホットキャリアが生成されることを、開放電圧と短絡電流密度の励起フォトン密度依存性から明らかにした。
電気電子材料
量子井戸構造をホットキャリア吸収層とする研究がアメリカやフランスなどで進められてきているが、量子井戸における2次元状態密度よりも量子細線や量子ドット超格子における1次元状態密度の方が高いホットキャリア温度が達成可能である。InAs/GaAs量子ドット超格子においてホットキャリア電流の取り出しを実証した本研究成果は、1次元状態密度を利用したホットキャリア型太陽電池動作の実証に向けた重要な知見となる。