本研究の対象であるグラフェントランジスタレーザーデバイスでは、新規材料であるグラフェンにおけるテラヘルツ帯利得を、新規構造である二重格子ゲート構造におけるプラズモン励起を利用することで桁違いに増強することが期待でき、その物理機構を明らかにするための基盤を本研究で築くことができた。本デバイスによって室温動作可能な高効率テラヘルツ発振が実現すれば、超高速無線通信など種々の産業応用が実現し、将来の情報通信技術・産業を飛躍的に発展させることが予想される。また、グラフェンを利用したTHzレーザー発振の実現・体系化により、応用量子光学と電子光学の融合発展が期待でき、そのインパクトは計り知れない。
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