本研究では,可動部品の省略および小型化を目的としたシリコンの熱光学効果(TO)によるフーリエ変換型オンチップスペクトラムアナライザを提案した.シリコンフォトニックプラットフォーム上に形成された素子は高抵抗Taヒータとマッハツェンダ干渉計から構成され,そのサイズはわずか0.88 mm2にて実現できた.スペクトル分解能とS/N依存性を明らかにするため,狭線幅波長可変レーザに対してヒータ出力強度1.69 Wでは20 dBを越えるS/Nが得られ,51 cm-1のスペクトル分解能(波長12.3 nm)を達成した.
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