本研究は未知環境において作業目的を達成するロボットの実現を目的として遂行した.生物が脳と身体構造,受容器の3つを同時に発達させてきたことに着目し,センサ情報に応じて行動選択機構を階層化することにより,上位の目的達成のために,下位の目的達成は無視した行動選択を実現する仕組みを構築することを目指した.具体的には,車輪型ロボットによる不整地走行,および,マルチロータヘリコプタの自律飛行を対象とした.複数の層により独立に行動決定するアルゴリズムは,センサベースト階層化制御として提案し,数値実験および実証実験によりその有効性を確認した.
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