研究課題/領域番号 |
17K14705
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研究機関 | 木更津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
浅野 洋介 木更津工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (70390416)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 2自由度車輪 / 全方位移動 / ホロノミックシステム / 移動ロボット / 非接触動力伝達 |
研究実績の概要 |
今年度は,接触方式および非接触方式の2自由度車輪の製作およびその制御方式の研究を行った。
前年度までに接触方式および非接触方式の2自由度車輪のホイール部分は製作完了していたため,今年度は,ホイールの外周に設置し横方向への移動力を発生させるチューブの選定・製作を行った。様々な材質および外径のチューブを試行したところ,現状ではシリコンのものが最適であることが判明した。シリコンチューブを設置して横方向への移動実験を行ったところ,十分な移動力を発生させることが確認された。しかしながら,車輪と地面に挟まれていない,つまり接地していないチューブの離脱という問題が発生した。現状の2自由度車輪システムでは,接地しているチューブと接地していないチューブは同様の動作をする。したがって,接地していないチューブには地面からの拘束力が働かず,ホイールから離脱してしまうことが判明した。現在は車輪外周を3分割してチューブを設置している。この分割数を増加させればこの問題を解決することが出来るが,進行方向へのシームレスな動作という2自由度車輪の利点が失われてしまう。今後は,このチューブ離脱問題について,ハードウェア的な解決を試みる。
チューブが離脱しない範囲で進行方向および横方向の移動実験も行ったところ,移動範囲は限定されるものの,全方位移動が実現されることが確認できた。今後は,接触方式および非接触方式の2自由度車輪において広範囲な全方位移動の実現を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
接触方式および非接触方式の2自由度車輪のホイール部分は完成しているものの,横方向への移動のためチューブの配置が一部分だけにとどまり,全方位移動可能な範囲が限定されているため上記の評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
接地していないチューブの離脱問題の解決を進める。拘束力を高めるためのホイールの再設計や接地しているチューブのみ動作させるシステムなどを検討する。 また,2自由度車輪のモデル化,特に,チューブ部分のモデル化を重点的に進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していた学会の参加を取りやめため,次年度使用額が発生してしまった。次年度の物品費として計上する.
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